![]() | 後宮小説 酒見 賢一 (1993/04) 新潮社 この商品の詳細を見る |
第一回ファンタジーノベル大賞受賞作。
面白かったです。
「腹上死であった、と記載されている。」ではじまるこの小説は、依拠する文献まで挙げてみせることで、読者を一気に物語のなかにひき込んでしまいます。しかし、語り口やキャラクター造形はまるでライトノベルのように軽妙。このアンバランスさがストーリーを支えているのではないかと思います。そして、のちに反乱軍を指揮することとなる賊の幻影達・渾沌のエピソードが効果的でこれからどうなるのか期待させます。主人公の銀河の視点(田舎娘で後宮にまったく馴染まない性格)が典型的というか実に現実的で、ある意味、小説内のナレーション以上にマクロな視点だなと思いました。構成的にも、タイトルと内容の微妙な乖離にも『ゼウスガーデン衰亡史』と似たものがあるのではないでしょうか。
































































