![]() | アイの物語 山本 弘 (2006/06) 角川書店 この商品の詳細を見る |
何かと評判の一冊。
数百年後の未来、機械に支配された地上で出会ったひとりの青年と美しきアンドロイド。機械を憎む青年にアンドロイドが囁く、「物語から、この美しい世界は生まれたのよ」と。彼女が語り始めた、世界の本当の姿とは?
「アイの物語」というタイトルが効果的です。アンドロイドの名前でもあり、愛でもあり、そしてAI固有のあるものをも意味しています。詳しくは知りませんがばらばらに発表された短篇をひとつの作品としてまとめあげたようです。それぞれの短篇の初出も1997年から2005年までとだいぶ長い期間があり、それに書き下ろし2篇と、インターミッションという間の接着剤を入れて長篇になっています。ひとつひとつの話は軽い感じなのですが、まとまることによって大きな感動を生む効果が出ています。一方で、やはり無理があるというか不自然な部分も見えてきて、長篇にするメリットとデメリットはどちらが大きかったのかなとも思いました。
端々に「と学会」会長である著者の風刺のようなものも見られ、ユーモアとなっていますが、繰り返し出てくるので「もういいよ」と思う人もいるかもしれません。ラストは少々典型的になった感は否めないですが、それぞれの短篇だけでも面白いのでオススメできる作品だと思います。

































































