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グランド・フィナーレ

グランド・フィナーレ (講談社文庫) グランド・フィナーレ (講談社文庫)
阿部 和重 (2007/07/14)
講談社

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終わり、それとも始まり……神町を巡る物語。
「グランドフィナーレ」という名の終わりの始まり。
毎日出版文化賞、伊藤整賞W受賞作「シンセミア」に続く、
二人の少女と一人の男を巡る新たなる神町の物語。
第132回芥川賞受賞作。



大まかにいうと、ロリコン趣味の男が妻と娘に見放され、田舎に帰って悶々としていたところに二人の少女が演劇の監督を頼みに来る、みたいな感じでしょうか。
『ニッポニアニッポン』しか読んでいなくて、おそらくあれは失敗作なので、この芥川賞受賞作はどやねんという気持ちで読みました。
で感想ですが、文学的にというよりもストーリー的に面白くなかったです。ロリコンという部分が物語中で中心を占めるものではないのですが、なんとなく中途半端で胡散臭さを感じました。『ニッポニアニッポン』を読んだときにも感じましたが、「内気を装った社交的な変態」が書いている小説(分かりにくい表現ですみませんが…)という印象を受けました。

「人間」らしく書かれた側ではなく、「人間」の形をしたものである「わたし」の方こそ、矛盾だらけの、そしてすぐに「解せぬ気分」になる「わたし」こそ、「いちばんいるっぽい」。


上記の高橋源一郎の解説は的を射ている気がします。この視点から考えるなら、確かに『グランド・フィナーレ』はある種「新しい」小説だといえるのかもしれません。
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