8月はもうちょい読めたらなー。
![]() | メルキオールの惨劇 平山 夢明 (2000/11) 角川春樹事務所 この商品の詳細を見る |
人の不幸をコレクションする男の依頼を受けた「俺」は、自分の子供の首を切断した女の調査に赴く。懲役を終えて、残された二人の息子と暮らすその女に近づいた「俺」は、その家族の異様さに目をみはる。いまだに発見されていない子供の頭蓋骨、二人の息子の隠された秘密、メルキオールの謎…。そこには、もはや後戻りのきかない闇が黒々と口をあけて待っていた。ホラー小説の歴史を変える傑作。
ジャンルを決めようと思ったらカテゴリーエラーになりそうな一冊。
導入部からアクセル全開な文章でひきこまれました。(いい意味で)ぐちゃぐちゃな文章を連発していってストーリーを構築していく手腕は見事。キャラクターもはっきりしていてわかりやすい。難点を挙げれば、日本という舞台設定に違和感を感じる点、物語の背景となる部分にまで手が届いていない点などでしょうか。しかし、そういう点を差し引いても『メルキオールの惨劇』は不思議と愛着の湧く作品だと思います。
ホラー系の作家は皮膚感覚というか身体の表裏を描くのが上手いですね。ただどうしても「皮膚」というのは「存在」と結びつきがちです。これは最近のSFにもいえますが、安易なメタファーに走らない作品が読んでみたいなーと思います。
![]() | グランド・フィナーレ (講談社文庫) 阿部 和重 (2007/07/14) 講談社 この商品の詳細を見る |
終わり、それとも始まり……神町を巡る物語。
「グランドフィナーレ」という名の終わりの始まり。
毎日出版文化賞、伊藤整賞W受賞作「シンセミア」に続く、
二人の少女と一人の男を巡る新たなる神町の物語。
第132回芥川賞受賞作。
大まかにいうと、ロリコン趣味の男が妻と娘に見放され、田舎に帰って悶々としていたところに二人の少女が演劇の監督を頼みに来る、みたいな感じでしょうか。
『ニッポニアニッポン』しか読んでいなくて、おそらくあれは失敗作なので、この芥川賞受賞作はどやねんという気持ちで読みました。
で感想ですが、文学的にというよりもストーリー的に面白くなかったです。ロリコンという部分が物語中で中心を占めるものではないのですが、なんとなく中途半端で胡散臭さを感じました。『ニッポニアニッポン』を読んだときにも感じましたが、「内気を装った社交的な変態」が書いている小説(分かりにくい表現ですみませんが…)という印象を受けました。
「人間」らしく書かれた側ではなく、「人間」の形をしたものである「わたし」の方こそ、矛盾だらけの、そしてすぐに「解せぬ気分」になる「わたし」こそ、「いちばんいるっぽい」。
上記の高橋源一郎の解説は的を射ている気がします。この視点から考えるなら、確かに『グランド・フィナーレ』はある種「新しい」小説だといえるのかもしれません。
・北海道のお父さん(父)
・京都のお父さん(仏教学の教授)
・奈良のお父さん(整体師)
今回読んだ本は、京都のお父さんが授業の中で、「読みなさい」と勧めてくれた本です。こんなにもお父さんがいるから、いつまでも甘えて自立できていない自分がいるんじゃないかという仮説を立てています。
![]() | 清貧の思想 中野 孝次 (1996/11) 文藝春秋 この商品の詳細を見る |
「日本の文化」と問われて、イメージするものは人によって様々であると思います。しかし、著者においては、文化は普遍的価値のあるものでなければならないものであり、日本の文化は日本の中でとどまるものではなく、外に発信されるべきものである、という姿勢が序文においてみられます。すなわち、文化というのは固定的な概念ではなく、「精神」であるということが強調されています。
かといって、その内容は観念的なものではなく、論理的な究明が為されています。前半部分は、芭蕉・西行などといった古人の精神を振り返り、後半部分においては、それら古人の精神とインド哲学におけるブラフマン(宇宙の根本原理)・アートマン(我)の思想とを重ね合わして、さらには西欧思想との比較も交え、清貧の思想がいかに世界中に貫き通ったものであるかを明かしています。
一度でも、日本古人の言葉に感動したことのある方々には読んで欲しい本です。中には、難しい表現がたくさんあり、理解するのが困難な箇所もありますが、なんせバブルがはじけた後の1992年にベストセラーになった本ですから、読む価値はあるといえるでしょう。
最近なかなか小説が読めていません。学生なので学業が本分。他の本も読まなければならんわけで時間がなかなか取れません。
いつも小説の感想などを書いていると小説しか読まない偏屈者と思われそうですが、実際はマンガとかも大好きでたまにマンガ喫茶とかにいってまとめ読みするのが楽しみであったりします。
昨日も近所のマンキツ行って徹夜で読んできました。なんといってもマンガの良いところは早く読めるところ。一時間当たり5〜8冊ぐらい読めるとして考えるとマンキツはだいぶリーズナブルです。
たまにはマンガのことでも書こうと思います。
![]() | 荒川アンダーザブリッジ 1 (1) 中村 光 (2005/07/25) スクウェア・エニックス この商品の詳細を見る |
下町電波系ストーリー☆荒川の河川敷に住む不思議な人々と、一人の青年(リク)の魂の交流を描く、笑いあり感動ありの人間物語。「中村工房」にて根強いファンの多い若き奇才!中村光が描く最新作。うすた先生等不条理ギャグマンガ好きな方にオススメです。
とまあ、引用文どおりうすた京介的なマンガなんですが、ある程度以上は楽しめる作品です。常々、視覚メディアにプラスアルファをもたらす要素として「女性」「金銭」「食」を考えているんですが、この作品でも自分を金星人だと言い張る謎めいた女性として「ニノ」が出てきたり、それまで社長の境遇であったリクがいきなりホームレス(結局、割と立派な家に暮らすんですが)になったりしてストーリーに厚みを出しています。ギャグのキレはなまくらですが、あまりビシビシと内容を追及しない人にとっては心地よいマンガかもしれません。
![]() | 眠れる惑星 1 (1) 陽気婢 (2006/01/19) 小学館 この商品の詳細を見る |
簡単に話を追うと、ある日突然すべての人が眠ってしまった世界で一人だけ目の覚めた少年がエロ心を催して行動に移るんですが、幸か不幸か彼とセックスした人間だけが眠りから覚めるという話です。視界は少年の周りだけなので世界中の人が眠ってしまっているかどうか定かではありませんが、彼に起こされた人々がソフトエッチな共同生活を送りつつ、どうすればみんなの目が覚めるのか、このような世界でどう暮らしていくべきなのかを模索していきます。エロが核ではありますが、話に変化をつけているのが夢遊病者の一群。一人の夢遊病者の男と共同生活から抜け出した女が、少年たちに対するものとして不安をかりたてます。画風や話を覆う雰囲気が『ぼくらの』に似ている気がしました。
![]() | ドロヘドロ 1 BIC COMICS IKKI 林田 球 (2002/01) 小学館 この商品の詳細を見る |
自分を醜い姿に変えた、憎むべき「魔法使い」を頭からバックリ!! 口の中にもう一人の人間を住まわせた謎の異形の男・カイマン。魔法使いたちに姿を変えられた時に記憶を失い、いまはただ連中を狩る日々を過ごしている。「口の中の男」が犯人を言い当て、元の姿に還れるその日まで…。ドアによって隔てられた2つの世界。「魔法使い」の世界の住人たちは、自らの魔法でドアを作り出して、もう一つの世界「ホール」にやって来た…!! 魔法使いによって、頭を爬虫類の醜い姿に変えられた男・カイマンが本来の姿を取り戻すため、友達のニカイドウと共に、魔法使い狩りに立ち上がる。対する魔法使いたちも反撃を企て…。スリルと混沌に期待が高まる第1集
以前から気になっていましたがようやく読むことができました。これは面白いです。けっこうグロい場面とかも出てくるんですが、なんというか独特のユーモアが満ちていてバランスがとれています。もし買っても損はないと思わせる作品でした。
![]() | すもももももも~地上最強のヨメ~(1) 大高 忍 (2005/05/25) スクウェア・エニックス この商品の詳細を見る |
YG発の圧倒的大人気ラブコメが待望のコミックス化!!孝士ともも子、二人の激愛、激闘をその目に焼き付けろ!!
エロとか萌えとか期待して読むと肩すかしを食らうかもしれないラブギャグマンガ。いたってありがちなストーリーだけれども知らん間にクセになってしまう感じです。日本の東西のトップに君臨する二家の武術家の息子と娘同士が許婚の関係で、ある日娘のほうが押しかけて奇妙な同棲生活がはじまります。でも実は男のほうが全然修行してなくて弱かったっていう、いたってありがちな話。私が読んだ7巻まででは、男はまだ修行をはじめてないのでまだここから面白くなる余地は残されています。
![]() | CLAYMORE 1 (1) 八木 教広 (2002/01) 集英社 この商品の詳細を見る |
古より人が「妖魔」に喰われる存在であったこの世界。人は長く妖魔に対抗する手段を持てずにいた…。だが背に大剣を背負い、妖魔と戦い続ける一人の戦士が現れ…。「クレイモア」と呼ばれる少女の戦いが始まる!!
『エンジェル伝説』も静かな感動を呼ぶ良い作品でしたが、絵の上手さ、構想などさらにパワーアップ。個人的に非常に好きな作品です。無駄がなくわかりやすくかつ広がりある世界を見せてくれます。「『ベルセルク』はオモロいけどちょっとしんどい」とかいう人にもぴったり。これからの展開に期待大。


































































