![]() | ハニカム 1 (1) (電撃コミックス) (2008/05/27) 桂 明日香 商品詳細を見る |
週刊アスキー連載作品。一回につき4ページの連載のため、ショートストーリーでさくさく読めます。ファミレスで働く従業員たちが繰り広げる、ラブコメディ漫画。絵が好みです。ヒロインの女の子が右下の子で、すごい美少女だけどガンダムオタクだったり、巨乳でデブ専の女の子、家が貧乏で残り物を持って帰るのに必死な女の子、そんな人たちが出てきます。あとホール長がなぜか金髪碧眼、あまり喋らなくて、喋ったと思えば「YAHHH!!」とか「AH!!」とか……。
キャラがそれぞれ個性が違うのがいいですね。見た目も違うし。誰でもなにかひとつは必ず萌えがあるかと。男子・女子どちらにもおススメできます。私もファミレスでバイトしてたことがあるので、キッチンとホールのやりとりとか何かと懐かしかったです。次の巻は新キャラも出てくるらしく、楽しみです。
![]() | 最長不倒距離 (1980年) (角川文庫) (1980/11) 都筑 道夫 商品詳細を見る |
ものぐさ太郎の末裔と信じている、桁外れのなまけもの物部太郎。ただ遊んでいるのを許してくれない金儲けの天才の父親をだますため、片岡直次郎とコンビを組んで探偵事務所を開設した。客がこないように心霊現象や幽霊に悩む人専門で、料金はとびぬけて高い。だが、期待に反してもの好きな依頼者が、またまたあらわれた。幽霊騒ぎでうけていたスキー宿の幽霊が出なくなったというのだ。現地に出かけた二人の前には、吹雪に閉ざされた宿の露天風呂で、幽霊どころか女性の全裸死体が……。おかしな名探偵・物部太郎と片岡直次郎が大活躍。シリーズ第2弾!
シリーズ物と気づかず買いましたが、面白く読みました。都筑道夫の小説は数冊しか読んでませんが、どれを手にとっても面白いだろうという安心感があります。
直次郎が面倒な事を嫌がる太郎の手足となって、ひとつひとつ情報を集めていき、最終的に集まった情報を基に太郎が推理を組み立てていくさまは爽快です。小説的に使い古された状況設定ですが、まったくそうと意識しないまま読み終わってしまいました。メイントリックの他にも小ネタが詰まっていている点もさすがです。
最近はジーン・ウルフの〈新しい太陽の書〉を読んでます。なかなか読み応えがあって一月に一冊の刊行ペースに遅れをとっていますが、読み終わったらまとめて感想を書きたいと思います。
![]() | 掠奪都市の黄金 (創元SF文庫 リ 1-2) (2007/12) フィリップ・リーヴ 商品詳細を見る |
古代兵器の暴走でロンドンが炎上して二年あまり、トムとヘスターは飛行船を飛ばしていた。だが北の氷原で移動都市アンカレジに拾われたことから、ふたりの運命は急転する。最終戦争で文明が荒廃した遥かな未来。移動しながら食ったり食われたりを繰り返す都市と、それに反撥する反移動都市同盟が争う奇怪な世界で生きる、トムとヘスターの冒険。
二作目のジンクスを打ち破り非常にスリリングな展開。
本屋を三軒はしごしてようやく見つけました。出て半年でこの扱いはどうなんでしょう。
物語は『移動都市』から二年後。今回も波乱万丈、ペニーロイヤルなるうさんくさい教授兼探検家兼小説家を〈ジェニー・ハニヴァー〉号に乗せてしまった事からトムとヘスターの苦難がはじまります。ペニーロイヤルを乗せた〈ジェニー・ハニヴァー〉号は、元の持ち主アナ・ファンを信奉する反移動都市同盟の一派〈グリーンストーム〉から襲撃を受け氷上をさまようアンカレジに拾われます。アンカレジには幼くして辺境伯(一番えらい人)になったフレイア・ラスムッセンという美少女がいて、放浪生活を続けながらも心の奥底で失われた故郷を求めていたトムくんはヘスターをほっぽってフレイアに惹かれてしまいます。生涯手にした唯一の宝物トムを奪われたと感じたヘスターは嫉妬の嵐に狂い罪を犯し、大掠奪都市アルゲンハリスクを動かし、そこに謎の盗賊集団〈ロストボーイ〉、『移動都市』に登場した同盟のサスヤ率いる〈グリーンストーム〉まで絡んで再び歴史が動く……。
解説にもあるように作者は歴史というものを強く意識しているように感じます。史学士見習いに過ぎなかったトムと教養をもたないヘスターが歴史を動かす現場にいると考えるととても愉快な気持ちになります。
400ページにして1000円越えという学術系文庫並のお値段ですが、読んで損はありません。娯楽映画を一本観たと思えば(事実、読後感も読むのに費やす時間も映画のようで)納得できる水準。
世界にちらばった様々な人物の視点からなるエピソードがひとつのかたちをとっていく展開は久々に読書の楽しみを感じさせてくれました。
![]() | 移動都市 (創元SF文庫) (2006/09/30) フィリップ・リーヴ 商品詳細を見る |
60分戦争で文明が荒廃した遙かな未来。世界は都市間自然淘汰主義に則り、移動しながら狩ったり狩られたり、食ったり食われたりを繰り返す都市と、それに反撥する反移動都市同盟にわかれて争っていた。移動都市ロンドンに住むギルド見習いの孤児トムは、ギルド長の命を狙う謎の少女ヘスターを助けるが…。過酷な世界でたくましく生きるトムとヘスターの冒険。傑作シリーズ開幕。
ハリーポッター並に読まれいてもおかしくない面白さ。
写実的なカバーイラストから想像される硬派なイメージを裏切る、王道だけれども実に読みやすい一冊でした。この厚さの文庫で千円は少々値が張る気もしますが。
舞台は遠未来。都市淘汰主義が正義となった時代。
タイトルに偽りなく大小さまざまな都市が移動し、狩り狩られを繰り広げています。
この舞台設定だけでもわくわくするんですが、平凡ながら自分の気持ちに正直な少年、悲惨な過去を持ち顔に傷を負った無愛想な少女、一介の屑拾いからトップに登りつめた男と甘やかされて育てられたその娘等々魅力的な人物が生き生きと物語内を駆け、それぞれ傷つきながらも強く生きていきます。なんというか、へスター(顔に傷を持つ少女)がいいんですよ、へスターが。少年が好きそうな少女とでもいうんでしょうか。アマゾンのレビューに宮崎アニメ云々とありますが、確かに映像的イメージを下敷きに、というより映像化を既に見越して作られている気がしました。私が然るべき立場にあるならば映像化の権利を買い取りたいくらいです。
六年の歳月をかけて書き上げたというだけあって、ラストまで緩みのないストーリーでした。引きも上手く、ちゃんと一冊として完結した上で後の設定につながるような終わり方です。
面白い本を読むときは大抵最後まで息つかずに読みますが、この本は逆にまだ終わらないでほしいと頁を繰る手を止めたくなるような愛着を感じました。
四部作らしいのでとりあえず出てる分を読みたいと思います。
一人で書いていたときの事を考えると感慨深いものがあります。
最近は10年ほど飼っていた犬が死んだり、地元で大きい地震が起こったり、尿の切れが悪くなったり、気が滅入る事が多い中、スーファミの名作RPGをこつこつプレイしてました。
まずクロノ・トリガー。
発売当時も友人がやっているのを横目で見ながら面白そうだなと思っていましたが、がっつりはまりました。ロープレ全クリしたのはじめてかもしれません。FF7なども途中で飽きて投げました。
クロノ・トリガーはそんな事もなく、難易度も万人向けといった感じでストレスなく遊べました。やっぱりシナリオがすごいですね、これは。時間軸が増えると俄然厚みが増します。キャラクターもはっきりとしたイメージがあるためか愛着が湧きました。特にルッカ。メガネは萌えますね。宿屋で寝ているときのグラフィックも凝っていてかわいい。
次にドラクエ3(SFC版)をやりました。
こちらはファミコンでもやりましたが、当時は闘技場に入り浸ってストーリーはまったく進めていなかったので初プレイに近いです。これも実に面白い。ストーリーというよりはその自由度が素晴らしい。仲間を最初から登録でき、なおかつ好きなパーティーを組める。すごろく場や闘技場も段階的に出てきて、ストーリーを進めつつ武器収集やらなんやらに没頭出来る仕組みになっています。シミュレーションゲーム好きにはぴったりのRPGです。
今はドラクエ5をやっています。
いまさらという感じですが、誰に聞いても面白いというのでやってみました。確かに面白い。徐々に出来る事が増えていく感じが堪りません。ただ3(SFC版)に比べて移動スピードが遅いので少々ストレスがたまります。大体ストーリーは知ってしまっていますが、これから存分に楽しみたいと思います。
シミュレーションでは信長の野望とファイアーエムブレムを並行してやってます。どちらも子どもの頃から好きなゲームですが、現在はネットで攻略法が簡単に入手出来るので子どもの頃とは違った楽しみ方で遊んでいます。ノブヤボで使うのはもちろん伊達政宗。政宗登場までに東北制覇しておいて後ろからの脅威をなくした頃に出てくる片倉景綱や伊達成実、原田宗時といった若い武将とともに全国制覇を目指すのがなんともいえぬ快感です。伊達家の中ではやっぱり片倉景綱の騎鉄萌えです。
乙女フェアも無事展開中です。完全自分セレクトの品々を並べられるのは幸せなことで、それが売れるとさらに幸せで、そういうとき書店員でよかったと感じます。
![]() | デカルトの密室 (新潮文庫 せ 9-6) (2008/05/28) 瀬名 秀明 商品詳細を見る |
私の書こうとするものいつもNo Imageで悲しくなります。装丁かっこいいのに。
ほぼ一日で読了。ヒト型ロボットが実用化された社会が舞台で、ロボット学者とそのロボットが事件に巻き込まれる……てな話なんですが、簡単にいうと。機械は心を持つことができるのか?人間らしさとは?知能とは?といったことが大きなテーマとされています。心というのは実に曖昧といいますか、どこにあるんやと言われても、?私とはなんぞやと言われても、?と、こんなこと言ってるとただの阿呆みたいなんですけれども。そういった非常に定義が難しいことがいろいろ書かれておって、阿呆な私の頭脳はショート寸前、もっと真面目に勉強しておくべきだったと思いました(大学では心理学専攻)。しかしいつのまにかロボットのケンイチくんにものすごく肩入れしている自分がいて。難しい議論が繰り広げられていますが、さくさくと読めました。面白かったです。もっと博識な人になれるよう努力しようと思う所存。
火星の地平線の写真をネットで見ました。なんだか感動しました。
![]() | ハラスのいた日々 (文春文庫) (1990/04) 中野 孝次 商品詳細を見る |
新田次郎文学賞。中野孝次とその愛犬ハラスとの13年間に渡る思い出を記した書です。著者自身も「犬日記」と称するこの本は、もともと出版する予定のあるものではなく、私的日記として家に収めておくものとして書かれたそうです。そこには、著者にとって見知らぬ一匹の柴犬が、思う以上に感慨深い存在になったという事実が込められている。なぜ、人間は人間以外の生物に特別な感情を抱くのか。著者の冷静で緻密な観察は、非常に興味深く、考えさせられるものがあります。
私も実家で犬を飼っています。もうすでに老いて、年々勢いはなくなりつつあり、あと何年生きられるかわからない。しかし、犬が私にもたらしてくれたものを確認し、正確にその生を見つめ、共に歩んでいきたい。
いやぁ、早朝から涙を流してしまいました。今日は滋賀にて、フェデリコ・フェリーニ監督作品『道』・『魂のジュリエッタ』を鑑賞します。楽しみ。
それにしても、日本では休日の公園で草の上に寝そべって本を読む人が少ないと思います。オーストラリアのアデレードという都市を訪れた時、公園に行くとたくさんの人が寝そべりながら読書していて、思わずにやけてしまった記憶があります。
![]() | 親鸞・普遍への道―中世の真実 (ちくま学芸文庫 ア 9-4) (2007/04) 阿満 利麿 商品詳細を見る |
今まで読んだ学術文庫の中で、最もおもしろかった。なぜか。親鸞は私の専門だからです。著者は宗教社会学者。浄土真宗の寺院に生まれながらも、親鸞の思想と実際の寺院のあり方に大きな疑問を抱き、宗派にとらわれない一宗教者として歩む決心をする。大学卒業後はNHKに20年間勤める。そして、その後は明治学院大学名誉教授。20年間勤めていたにもかかわらず、このような形でいくつもの本を出版している。このことは、信じられない程の勉強量がなければ達成しえないことであると思います。
著者の親鸞を見つめる視点は、社会史的なアプローチです。親鸞が生きていたころの民衆文化に着目し、親鸞の思想形成にどのような影響を与えたか。特に、当時の祖先崇拝・穢れの忌み・占い等を中心に考察しています。おもしろいのは、民俗学の祖、柳田国男の真宗理解を交えながら論を進めている点です。あれほど仏教を嫌った柳田国男をあえて持ち込む所が画期的であるといえるでしょう。
著者の「往生」理解には賛成しかねる部分がありますが、その他は言うことなし。大学時代に中世における「穢れ」・大学院で「親鸞」を研究している私にとって、しばらく手から放せない一冊になりそうです。
![]() | 夫婦善哉 (新潮文庫) (1974/03) 織田 作之助 商品詳細を見る |
芸者上がりと所帯を持った化粧品卸問屋の息子柳吉は、勘当され、家を出る。剃刀屋、関東煮(かんとだき)屋、果物(あかもん)屋、カフェーと転々と商売を変えるがちっとも長続きしない。こんな男になぜ蝶子は惚れるのか。たくましい大阪人の、他人には窺い知れない男と女の仲を描く『夫婦善哉』ほか、人間の切ない感情を見事に謳い上げた『木の都』など6編。早世が惜しまれる織田作之助の代表短編小説集。
生き生きとした文章で一気に読みました。なかでもやはり表題作は情熱が感じられます。
大阪出身で三高京大卒、言うなればガチガチのエリートですが、その才能を市井への興味へと向けたところに織田作之助の特徴があるのではないかと思います。庶民の日常を描写することによって自然とその筆先は細かい物事へと向かいますが、何々するのにいくらかかって、何々の店先はこんな風だったという事が見事にストーリー構成の内に溶けて、読後には質的というよりむしろ量的な充実が感じられました。短篇を長篇が如く読ませるといっても良いかもしれません。
この量的充実を感じさせる事が流行作家のひとつの条件だと思いますが、加えて抜きん出ているのは「人間」への眼差し。これは質の部分に当たりますが、抜きん出ていてもそれを読者に感じさせず作品世界にどっぷりはまらせてくれるというのは並大抵の事ではありません。
最後の段落では柳吉が浄瑠璃の大会で賞品の座布団を獲得したことが書かれていますが、散々苦労した蝶子にとってのその座布団の意味を考えると、なんともいえない爽やかな後味があります。
表題作以外では「世相」が面白かったです。
































































