邪宗門〈上〉 / 高橋 和巳
邪宗門〈下〉 / 高橋 和巳
大部の作品でありながら物語性が強いためにぐいぐい読ませます。
時は昭和初期、薄汚い身なりをした少年が、新興宗教団体「ひのもと救霊会」を訪ねるところからはじまる。東北の寒村から母の遺言を守り、教団本部までたどり着いた少年。少年は教団の人々の厚意に触れるが、かつて自らが犯した罪、宗教的精神の欠如といった要因から教団を去ることとなる。そして話は二代目教主行徳仁二郎やその娘たち、教団幹部の人生とともに自在に語られていく。
実際の歴史を下敷きとして(もちろんそのままではないですが)進んでいくので読みやすく、思想が盛り込まれているだけに好きな人はとことん好きな内容ではないかなと思います。下巻の後半、教団の崩壊が描かれていますが、このへんはさすがに無理があります。先を急ぎすぎた印象を受けます。けれども登場人物たちに対する熱い思いが全編を通して貫かれていて、著者の、思想家である以前に小説家であることを確認できる作品ではないでしょうか。もし著者が今も生きていたらどのような小説を書いていただろうかととても気になります。
邪宗門〈下〉 / 高橋 和巳
大部の作品でありながら物語性が強いためにぐいぐい読ませます。
たとえ天国の眼前にあろうとも、一人の餓鬼畜生道の徒あるかぎり我らは昇天せじ…。現世で世直しは可能なのか。ありうべき世を求めて権力と相対峙した新興宗教団体“ひのもと救霊会”の誕生から壊滅に至るまでの歴史と夢幻の花をこの世に求めて苦闘した人々を描いた壮大な叙事詩。
時は昭和初期、薄汚い身なりをした少年が、新興宗教団体「ひのもと救霊会」を訪ねるところからはじまる。東北の寒村から母の遺言を守り、教団本部までたどり着いた少年。少年は教団の人々の厚意に触れるが、かつて自らが犯した罪、宗教的精神の欠如といった要因から教団を去ることとなる。そして話は二代目教主行徳仁二郎やその娘たち、教団幹部の人生とともに自在に語られていく。
実際の歴史を下敷きとして(もちろんそのままではないですが)進んでいくので読みやすく、思想が盛り込まれているだけに好きな人はとことん好きな内容ではないかなと思います。下巻の後半、教団の崩壊が描かれていますが、このへんはさすがに無理があります。先を急ぎすぎた印象を受けます。けれども登場人物たちに対する熱い思いが全編を通して貫かれていて、著者の、思想家である以前に小説家であることを確認できる作品ではないでしょうか。もし著者が今も生きていたらどのような小説を書いていただろうかととても気になります。
































































