友人から借りて読みました。
前作を読んでから大分間が空いてしまったので心配でしたがなんとかついていけました。
「夏の硝視体」「ラギッド・ガール」「クローゼット」「魔述師」「蜘蛛の王」の全五篇の中篇集。
「夏の硝視体」
ジュリーとジョゼの平穏な一日。特に言うことなし。
「ラギッド・ガール」
直感像的全身感覚の持ち主、阿形渓。彼女の能力を辿っていき〈数値海岸〉の基幹技術が生まれる。情報的似姿とUnweave、著者はアイデアの一発勝負ではなく、話のなかで必要なものを書いているのだなと感じた。
「クローゼット」
情報的似姿が外の世界においてどのように使用・体験されているかが描かれていて面白い。ただ、このへんで読者は少々だれるかもしれない。
「魔述師」
〈数値海岸〉において最も大きなアプリケーションのひとつ、〈鯨〉。〈鯨〉の育成・修理を一手に引き受ける区界〈ズナームカ〉に見学生としてやってきた少年と、外の世界から〈数値海岸〉を監視するジョヴァンナ・ダーク。ふたつの視点から〈大途絶〉の真相が描かれる。
しかし、〈大途絶〉がいかにして生じ、いかにして保持されているか、その内容に関しては説得力が弱い気がした。大衆の欲望はそんなに簡単に封じられるものではないのではないか。
「蜘蛛の王」
〈夏の区界〉を破壊したランゴーニの過去。著者が述べている通り、どんぱちアリの派手な展開で面白かった。
全体に共通して、存在がくるくると反転するさまが描かれているのですが、こうして一冊に詰めて見せられると多少飽きるかもしれません。しかし世界観の統一というのは必要で、中篇集という以上、ある程度は仕方ないかなと思いました。これを読んでやっと物語に追いついたので次作が楽しみです。
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人間の情報的似姿を官能素空間に送りこむという画期的な技術によって開設された仮想リゾート“数値海岸”。その技術的/精神的基盤には、直感像的全身感覚をもつ一人の醜い女の存在があった―“数値海岸”の開発秘話たる表題作、人間の訪問が途絶えた“大途絶”の真相を描く書き下ろし「魔述師」、“夏の区界”を蹂躙したランゴーニの誕生篇「蜘蛛の王」など全5篇を収録。“数値海岸”開設から長篇『グラン・ヴァカンス』に至る数多の謎を明らかにし、現実と仮想の新たなる相克を準備する“廃園の天使”シリーズ待望の第2章。
前作を読んでから大分間が空いてしまったので心配でしたがなんとかついていけました。
「夏の硝視体」「ラギッド・ガール」「クローゼット」「魔述師」「蜘蛛の王」の全五篇の中篇集。
「夏の硝視体」
ジュリーとジョゼの平穏な一日。特に言うことなし。
「ラギッド・ガール」
直感像的全身感覚の持ち主、阿形渓。彼女の能力を辿っていき〈数値海岸〉の基幹技術が生まれる。情報的似姿とUnweave、著者はアイデアの一発勝負ではなく、話のなかで必要なものを書いているのだなと感じた。
「クローゼット」
情報的似姿が外の世界においてどのように使用・体験されているかが描かれていて面白い。ただ、このへんで読者は少々だれるかもしれない。
「魔述師」
〈数値海岸〉において最も大きなアプリケーションのひとつ、〈鯨〉。〈鯨〉の育成・修理を一手に引き受ける区界〈ズナームカ〉に見学生としてやってきた少年と、外の世界から〈数値海岸〉を監視するジョヴァンナ・ダーク。ふたつの視点から〈大途絶〉の真相が描かれる。
しかし、〈大途絶〉がいかにして生じ、いかにして保持されているか、その内容に関しては説得力が弱い気がした。大衆の欲望はそんなに簡単に封じられるものではないのではないか。
「蜘蛛の王」
〈夏の区界〉を破壊したランゴーニの過去。著者が述べている通り、どんぱちアリの派手な展開で面白かった。
全体に共通して、存在がくるくると反転するさまが描かれているのですが、こうして一冊に詰めて見せられると多少飽きるかもしれません。しかし世界観の統一というのは必要で、中篇集という以上、ある程度は仕方ないかなと思いました。これを読んでやっと物語に追いついたので次作が楽しみです。

































































