![]() | 犬はどこだ (創元推理文庫 M よ 1-4) (2008/02) 米澤 穂信 商品詳細を見る |
開業にあたり調査事務所〈紺屋S&R〉が想定した業務内容は、ただ一種類。犬だ。犬捜しをするのだ。――それなのに舞い込んだ依頼は、失踪人捜しと古文書の解読。しかも調査の過程で、このふたつはなぜか微妙にクロスして……いったいこの事件の全体像とは? 犬捜しの専門(希望)、25歳の私立探偵、最初の事件。新世代ミステリの旗手が新境地に挑み喝采を浴びた私立探偵小説の傑作。
相変わらず設定が魅力的。けれどストーリーの面白さがいまいち。自分の殻にこもりがちな紺屋長一郎とあけっぴろげな性格の助手ハンペー。対照的な二人の人物設定によって期待が高まるも、著者の持ち味である日常ミステリーがありがちな展開に終始しているのが残念です。構成もしっかりと組み立てられていて、殻にこもっていた主人公の内面もある程度解放されるのですが、登場人物たちが動いている世界が無色透明で説得力に欠けると感じました。しかし、自分の書きたいことと真摯に向き合う姿勢が、のちのち『インシテミル』など面白い作品を生み出す力に繋がっていったと考えると今後も楽しみな作家さんだなとは思います。

































































