![]() | 勝負 (中公文庫) (2002/09) 升田 幸三 商品詳細を見る |
人生は将棋に似ている―。名人に香車を引いて勝つという伝説を作り、同門の大山康晴と熾烈な戦いを演じた不世出の名人・升田幸三が、人事百般について不羈奔放に語り下ろした随筆集。人間味豊かな語り口の中にあらわれる珠玉の言葉のひとつひとつは、世代を越え、深く感銘を与えずにはいない。
何気なく読みはじめましたが、非常に面白い一冊でした。
幼少期のことなどを織り交ぜながら本当に奔放に書いているんですが、ひとつひとつの言葉が重みをもって感じられます。最近将棋をする機会があって、入門書を買おうかどうか迷っています。しかし、下手な入門書を買うより、駒についての雑感を書き連ねたこのような本を読むほうが参考になるかもと思いました。たとえば、「香車というのは端を守っとる駒です。未熟な人はあまり動かすことをしないけど、いわば辺鄙なところで、灯台守りをしとるような駒だな。ま、北海道の北の先とか、鹿児島県の奄美大島とかで……。」とか、金を並べて配置した場合について、「金の場合は、たとえばこれを部長だとすると、同じ部に部長が二人もおるということは、これはダブリがでてくるから損」などとわかりやすく納得させられます。
全編が独特な語り口で語られていますが、その内容は至極真っ当なことで、大成する人というのは常識や基礎をもっていることがその最低条件なのだなと改めて気づかされました。

































































